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壽崎班

壽崎班・論文発表

根粒共生における硝酸イオン輸送体の機能と制御の仕組みを解明

Misawa, F., Ito, M., Nosaki, S., Nishida, H., Watanabe, M., Suzuki, T., Miura, K., Kawaguchi, M., and *Suzaki, T.

Nitrate transport via NRT2.1 mediates NIN-LIKE PROTEIN-dependent suppression of root nodulation in Lotus japonicus.

Plant Cell, 34, 1844-1862 (2022) Linkプレスリリース

窒素固定細菌との共生器官として機能する根粒の形成は、硝酸などの窒素栄養が土壌中に存在すると抑制されます。近年、この現象の制御に関わる因子が相次いで同定されていますが、窒素栄養と根粒共生を結びつける具体的な仕組みは未解明のままでした。今回の研究では、ミヤコグサの硝酸イオン輸送体LjNRT2.1が硝酸イオンの量に応じた根粒共生の抑制制御を仲介する機能を持つことを示しました。また、根粒形成の進行に伴ってLjNRT2.1の遺伝子発現の抑制により土壌からの硝酸イオンの取り込みが抑制される可能性が示唆されました。これらの発見によって、根粒共生を行うマメ科植物ならではの栄養獲得戦略の仕組みの一端が明らかになりました。


Abdellatif, I.M.Y., Yuan, S., Na, R., Yoshihara, S., Hamada, H., Suzaki, T., Ezura, H., and *Miura, K.

Functional characterization of tomato phytochrome A and B1B2 mutants in response to heat stress.

Int. J. Mol. Sci., 23, 1681 (2022) Link


*Suzaki, T., *Valkov, V.T., and *Chiurazzi, M.

Editorial: Nutrient dependent signaling pathways controlling the symbiotic nitrogen fixation process.

Front. Plant Sci., 12, 744450 (2021) Link


窒素栄養によって根粒形成遺伝子の発現が調節される仕組みを解明

Nishida, H., Nosaki, S., Suzuki, T., Ito, M., Miyakawa, T., Nomoto, M., Tada, Y., Miura, K., Tanokura, M., Kawaguchi, M., and *Suzaki, T.

Different DNA-binding specificities of NLP and NIN transcription factors underlie nitrate-induced control of root nodulation.

Plant Cell, 33, 2340-2359 (2021) Linkプレスリリース

高濃度の窒素栄養が含まれる土壌では根粒形成が抑制されます。NLP転写因子がその制御に関わることが知られていましたが、根粒形成を促進または抑制する遺伝子が高窒素栄養環境では具体的にどのような仕組みによって発現調節を受けるのかはよく分かっていませんでした。今回の研究では、硝酸栄養存在下でNLPと根粒を作る働きを持つNIN転写因子が相互作用をすることで、NINの標的遺伝子の発現が抑制されることを示しました。また、NLPとNINのDNA結合特異性の違いがその制御の背景にあることも分かりました。これらの発見により、NLPをハブとした硝酸栄養に応じた遺伝子発現と根粒形成抑制の基本制御メカニズムが明らかになりました。